慢性腰痛と急性腰痛　の施術法の違い - 岐阜市　マサゴ整骨院刊　健康小事典

慢性的に腰が痛い方・痛みが繰り返して表れる方、足の神経痛や痺れを伴う方などと、日頃痛みを感じなくて　急性で痛みが発生した場合とでは、施術の方法が違ってきます。急性の場合は〔重心系〕の歪みによるものが多いのに対して、慢性のものは、それに加えて〔捻れ系〕という仙骨・肩甲骨体幹の捻じれの歪みが関わってくる事が多い様です。〔捻れ系〕の歪みは、長年の蓄積で起こっているもので、なかなか　しつこいのが特徴で、強い刺激や、単発の刺激では反応し難く、繊細な刺激を丁寧に入れる必要があります。捻れ系の調整は、整え難く　間違うと体に悪影響が入り易いのです。しかも、施術をするのに知識と技術が必要なうえに、良くなるのに期間が必要と言う意味でも、厄介なのです。背骨―椎骨を調整・矯正するにも、慢性のものでは、その前にひと手間も二手間も必要となる事も多いです。腰下肢痛の80％以上に関わっていると言われる　〔重心系〕の椎骨である腰椎3・4・5番でも、急性の場合は、下肢の重心系の筋肉の腱を弾いてから、下部腰椎の調整すると言う手順で矯正が可能なのに対して、慢性の場合は、椎骨が固まって可動が無くなっており動きを付けようとしても反応しないので、まず該当腰椎の可動を付ける必要があります。下部腰椎の3・4・5番に可動を付けるには、手足のアーチを調整して可動を付けます。他の椎骨も、関連する関節の運動操法や関連筋肉のストレッチ等を行なう事で、可動を付けます。急性の場合、仰臥位や伏臥位などの体勢を取り辛かったり、同じ体勢を続けるのが苦痛な事も多いので、楽な体勢をとらせて直接に症状やその原因の歪みをめがけて施術をする事も多いです。急性の腰痛は、症状が激しく　動けない場合でも、適切な処置と安静にする事により、殆んどの場合で数日から１０日位の間には、症状が改善される事が慢性腰痛との大きな違いです。 慢性の腰痛の方が、「整骨・接骨の保険が効きますか？」と聞かれても、「効きません」とお答えするのには、「法律・制度」で決まっているのは勿論ですが、慢性と急性のものでは、施術法、施術に関する技術、手間、予後　が全く違うからです。慢性の中でも、下肢の痺れや神経痛を伴ったり、椎間板ヘルニアがあるものは、症状の強弱に拘わらず、長期の施術が必要となるケースが多く、当然施術費用も多く掛ります。

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